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岡嶋二人『クラインの壺』が面白すぎて会社辞めたい

『クライン』の壺を読みました

すごい今更なんですけど、『クラインの壺』(岡嶋二人)を読みました。
岡嶋二人っていう二人組の推理作家がいた事自体は前から知っていて、特に『クラインの壺』は、仮想現実を題材にしたゲームが登場するということで、「.hack」シリーズとか「serial experiments lain」とかが好きな人間としては読まなきゃいけないんだろうなと思っていたんですが、なかなか買う機会がなく読めずにいました(別に絶版になっているというわけではないです)。
ところが、前回のエントリーKindleを購入したと書きましたが、この『クラインの壺』もKindle版が販売されているんですね。というわけで、「なんで文庫本よりKindle版の方が高いんだよぐぬぬ」ってなりながらも購入してみました。

作品の中身について

紙の本では488ページだそうですが、その長さが気にならないほど一気に読めました。多分2,3時間くらいですかね。
岡嶋二人さんの作品リスト*1から察するに、推理小説なんだろうなと思っていたんですが、実際はちょっと違っていて、最後に犯人が分かったり謎を解いたりというよりかは、サスペンスやホラーに近いものがありました。ラストについてもっと語りたいところなんですが、この作品のキモはそこなので読んでのお楽しみということで。ラスト30ページくらいからのスピード感はハンパないです。
それと、前評判で「1989年という時代に仮想現実ゲームを題材をしているというのはすごい!」みたいなのを聞いていたんですが、確かにすごいと思います。が、あくまでこの作品においてはゲームやバーチャルリアリティはギミックの一つでしか無いというか、重要なのはそこじゃないというか。まあ読まなきゃ伝わらないと思います。ソードアート・オンラインや「.hack」シリーズのようにMMOを舞台にしてるわけでもないのでそういうのをイメージするとちょっと違うかなーと。
いやー、すごく良く出来た小説だったなあ。会社辞めたい。