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それでも僕は帰りたい。

タイトルに激しく同感しつつ、LIGの以下の記事を読んだ。


なぜ仕事中はオフィスにいなきゃいけないの?途中で家に帰ってみた | 株式会社LIG

途中までいつものおもしろ記事かーと思いながらフムフムと読んでたんだけど、最後の「なぜ帰っちゃいけないのか?」のところでガッカリした。

記事中では帰っちゃいけない理由を3つに絞って紹介しているのだけど、記事を引用しつつ、それぞれガッカリしたポイントを書きたいと思う。

実際に働いている姿を見たい

「理由は3つあるね。1つ目は実際に働いている姿を見たいから。オフィスにいて行き詰まっている姿が見えたら、周りもすぐフォローできるからね。」

理由が定番すぎる。
これに対する反駁の1つとして「実際に働いている姿は見えなくても、成果を出せば問題ないのでは?」というのがある。確かに、働いている姿を見せることが重要な職業もあると思う(警備員とか?)。
だけど、LIGは制作会社だ。制作会社なら成果物が全てじゃないの?
こういう会社だと、勤務態度が悪くても成果物のクオリティが高い人と、勤務態度は良いけど成果物の品質はボロボロな人、どっちを評価するのかといったら前者だと思うんだけど。(もちろんどちらもちゃんとしてるのが一番だとは思う)
優先度で言うと、実際に働いている姿を見せてるかどうかってそこまで重要じゃないのではなかろうか。せっかく制作会社なんだからその部分もっと切り込んで欲しいと思った。

メリットで挙げられている「すぐフォローできる」というのも、別にオフィスに居なくても行き詰まったらメールや電話なりでアラート上げればいいだけだし、代替可能だと思う。

コミュニケーションコスト

「2つ目はコミュニケーションコストの問題。会議や打ち合わせを迅速に行うために、オフィスにいてほしい。まだまだフェイス・トゥ・フェイスが一番効率良いからさ。」

会議や打ち合わせだってコミュニケーションコストかかってるだろ。
メール一本遅れば済むような用件で、10人集めて30分会議してたらそれだけで300人/分消費してることになるんだが?それはどう考えるの?

経験上、だいたいの用件はメールやチャットで伝えれば事足りるし、重要な時だけ電話とかビデオ会議とかするようにすれば、別にオフィスにいる必要は無いと思う。

ケミストリー

「最後はケミストリー。肩書きや部署が違っても、同じオフィスに来ることで交流が起こる。多種多様な人間が集まることでの化学反応を信じてるから。」

オフィスにいないとケミストリーが生まれないと思ってるのがまずおかしくて、Skypeのグループチャットとかメーリングリストとか社内掲示板でもケミストリーって生まれると思う。しかも同じオフィスにいる人より多くの人と絡める可能性もあるし。

あと、同じオフィスにいれば化学反応が必ず生まれるわけではないと思う。実際、会社に来てもほとんど周りと喋らない人もいるかもしれないし、化学反応を早めるために触媒が必要なように、社員を交流させるにはある程度それを考慮した設計が必要だと思う。

オフィスに居なくても交流はできるし、オフィスに居ても交流しない人もいる。
そういう意味では、ケミストリーというのは別にオフィスにくる理由にならないと思う。

結論

結論としては、理由に挙げられている3つがどれも浅すぎる
この記事の下の方に貼ってある『強いチームはオフィスを捨てる』って本で、同じような仮想質問に対して1つ1つ事例も挙げつつ反論しているので、これ読んで参考にした方がいいと思う。

菊池良氏といえば「世界一即戦力な男」として有名になったわけだけど、完全に牙を折られてるカンジがした。

上司に言われた回答に対して「なるほど」とか言ってないで、上記みたいな質問で切り返してさらにそれをネタにしていく方向にオチをつけて欲しかった。そういう意味で、非常にガッカリさせられた記事だった。