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映画『ホビット 竜に奪われた王国』レビュー

えーそこで終わるかー。

そりゃまあ1巻(岩波少年文庫版だと上下巻)の小説を3部作にしてる時点でどっか中途半端なところでぶった切られるんだろうなと思ってはいたけど。

竜が最後に「I am Fire, I am Death.」って言って終わる映画ってある?

さすがに他の観客も「え、ここで終わり?」「マジかよ」ってざわついてましたよ。

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【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|ホビット 竜に奪われた王国

ここから本編です。

ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ同様、クオリティの高い視覚効果技術とメイクアップ技術は健在で、闇の森にあるスランドゥイルの王国や湖の国、エレボールの大広間など、あたかも実在するかのような描かれ方をしています。相変わらずオーク達のメイクもリアリティある。


今作の肝であるスマウグ(竜)はどうなるかなー、ちゃちくなるかなーと思ってましたが、思ったより重厚感がありましたね。スマウグのモーションキャプチャーと声にベネディクト・カンバーバッチ使ったのはもったいない気がする。


そしてオリジナルエピソード。さすがに原作は1巻しかないものを2時間30分以上かつ3部作で映画化するのは厳しかったようで、原作には存在しないオリジナルエピソードが挿入されていました。それは映画オリジナルキャラであるタウリエルドワーフのキーリ、そして若きレゴラス指輪物語の時代に比べて)の三角関係です。意外とこれが妙味というか、悪くなかったです。原作が好きな人には違和感ありまくりかも知れませんが。


個人的に好きなシーンは、ドワーフのグローインとエルフのレゴラスのやりとりで、「この醜い生き物は?」「息子のギムリだ」って言ってるところで、長命のエルフであるレゴラスは後に指輪物語の時代にギムリと一緒に旅をすることになるのですが、『ロード・オブ・ザ・リング』を見てる人はニヤリとすること間違いないかと思います。


しかしまあなんといっても冒頭に書いたとおり終わり方が唐突すぎる。1作目もここまでじゃなかった。ただ、7月18日には完結編の『ゆきて帰りし物語』も公開されるらしいんでそれを楽しみに待っておくとします。


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