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リニア中央新幹線のメリットは速さだけではない

リニア新幹線VS東海道新幹線シミュレーションとかいう記事について

リニア新幹線VS東海道新幹線シミュレーション。たいして時間は変わらない驚愕の結果
こういうのはシュミレーションとは言わないと思うのだけれども。

まずはこの“シュミレーション”のどこが問題なのかを考えたいと思います。

東京駅から徒歩10分のオフィスから10分後に出発の新幹線に乗れるわけない

オフィス12:00
↓徒歩
東京駅12:10

一番の突っ込みどころはここですね。
この記事書いた著者を東京駅から徒歩10分のオフィスから歩かせて10分後に出る新幹線に乗れるかどうか試して頂きたいところ。

スタート地点のずるさ

まあそもそも大手町からスタートなのがずるい。
リニアが結ぶのは品川から名古屋までなんだから同じ条件で競えばいいのに。
つかなんで山手線?
そこは東海道新幹線じゃないの。

乗り換えに20分以上かかるというデマ

リニアの品川駅は地下40メートルにホームがあるため、 在来線からの乗り換えに20分以上かかるという。

あと気になったのはここ。
産経の記事(リンクはITmediaのものですが)には次のように書かれています。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1309/19/news042.html

品川駅と名古屋駅にできる新ターミナル駅は、3~9分で東海道新幹線と乗り換えられるなど、利便性を重視。「東京都ターミナル駅」は、東海道新幹線ホーム直下の地下40メートルに建設される。約60メートル幅にホームを2本新設し、計4編成が停車できる。羽田空港や成田空港へのアクセスが便利な京浜急行品川駅とも、20分以内で乗り継ぎできる。

20分以上っていう情報はどこにもないけど、もしかしたら京浜急行の品川駅との乗り換えの20分以内と勘違いしてるのかもしれませんね。東海道新幹線のホームからなら3~9分で乗り換えられるそうです。便利。

速さ以外のリニアのメリット

とまあシュミレーションに突っ込むのはそこまでにして、リニアの速さ以外のメリットについて考えたいと思います。

バックアップとしての役割

さて、現行の新幹線と比較した際、リニアには次のような強みがあります。

  • 地震
    • 現在作られている超電導リニアは、現行の新幹線より地震に強い構造となっているそうです。
  • 津波に強い
  • 台風に強い
    • 台風に強いというより、現行の東海道新幹線が弱いといえるかもしれません。先日の台風では富士川の水位が上がったため、東海道新幹線は運転見合わせという事態が発生しました。発表されたルートだとそういったことは起きないと思われます。
  • 雪に…?
    • 東海道新幹線最大の難所といえば関ヶ原。このエリアは雪が多く、新幹線も度々徐行となったり最悪の場合止まったりします。現状、品川~名古屋のルートしか決まってないそうですが、おそらく三重側を通るルートになるんじゃないでしょうか。その場合、雪にも強いと言えそうです。

そう、リニア中央新幹線の最大のメリットはバックアップとしての役割なのです。

LCCや夜行バスなどもありますが、現状の交通網は東海道新幹線を中心に展開されています。これがもし、東海道新幹線が止まるといったことになれば、大きな混乱をもたらすことになります。

そこで、バックアップとしてリニアが存在するということは大きな意味を持つのです。

実際、東京~名古屋~大阪を高速で結ぶ複数路線があれば、仮に富士川の水位があがろうが名古屋までは高速で移動できます。また、ちょっと話は変わりますが、奈良ではなく京都に通せという議論もあります。これについても、名古屋で乗り換えて京都に向かう、という選択肢を選べばいいという話になります。

ユーザーのメリットだけ見ても非常に大きいものがあるリニア中央新幹線。僕には“愚かな事業”とは思えません。

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