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出張の荷物を減らすために携帯用洗濯袋を導入した話

先日、アメリカに出張する機会があった。
出張自体はこれまでも何度か行くことがあったのだが、今回は5泊とまあまあ長めで、結果的に荷物も多くなってしまうことが懸念された。

ご存知のとおり、機内に持ち込める荷物には制限がある。エコノミークラスであれば、1人2個まで、だいたい20kgまでの小さめなスーツケースであれば許容される。
過去の出張(3-4泊)の際は、その持ち込み可のスーツケースとリュックサックでどうにかカバーしきれたが、4泊の時点で若干厳しかったので、5泊だとさすがに無理かなと思っていた。
(ちなみに4日以上の海外出張に機内持ち込みのみで行くと同行者に結構驚かれる、というか引かれる)

しかし、個人的にはあまり航空会社の荷物運搬というものを信用していないので、できれば持ち込みだけで何とかしたかった。
特に今回はアメリカとはいえ小規模な都市への出張であり直行便がなく、トランジットを挟むというのも懸念していた。

ちょうどこの8月にANAですら下記のようなニュースもあったということもある。
ANAの荷物トラブル、未搭載は2000個超 ペットは無事

出張の荷物というのはPCや各種デバイス類などもあるが、大部分は衣類である。
衣類を減らすことができれば、かなり荷物をコンパクトにまとめることができる。
そこで導入したのが下記アイテムである。

携帯用洗濯袋Scrubba wash bag

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※トップ NANOXワンパックは液体洗剤が小分けになっている商品。少しでも荷物を減らすため、箱を開けて袋などに入れて必要数のみ持っていくのがおすすめ。

これ、どういう商品かというと、

  1. 中に水と衣類と洗剤を入れ
  2. 上部を巻いて水が漏れないようにし
  3. 袋ごと中身を揉み
  4. 一度水を出して再度水を入れてすすぎ
  5. 絞りながら水を抜くことで

洗濯ができるという優れものである。
内部が突起になっていて、汚れが落ちやすく?なっているっぽい。

実際の様子はこんなカンジ。

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一日分の下着とポロシャツ、靴下くらいであれば一回で洗える。
ただどうしても水が漏れることもあるので、浴槽とかでやるのがいいと思う。

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こういう場所で作業してる。
ちなみに浴室でやるメリットとしては、汚れの落ちやすいぬるま湯という環境が比較的再現しやすいというのもある。

これによって、夜に洗濯物を洗ってエアコンの前で干すことで、翌々日くらいには乾いているので、持っていった衣類を再度着ることが可能になった。
折りたためばかさばらないコンパクトなグッズであることも◎
完全に勝利した。

日本のビジネスホテルだと、結構コインランドリーと乾燥機があったりするのだけれど、アメリカだと基本ルームサービス的な形でしかやっておらず、やり取りが面倒なのと、いいホテルだと結構クリーニング代が高かったりするので、こういうアイテムは便利だと思う。

奥多摩の日原鍾乳洞まで行ってきた

日原鍾乳洞について

東京は奥多摩にある、日原(にっぱら)。
そこには日原鍾乳洞という、関東最大級の鍾乳洞がある。
総延長は1270メートル、高さは134メートルだそうだ。

関東随一といわれる規模を誇り、荘厳な雰囲気を漂わせる白衣観音をはじめ、巨大なカエルを思わせるガマ岩、時の彼方に引き込まれそうな天井知らずなど、幻想的な景観を繰り広げています。
日原鍾乳洞

かくいう私は岡山出身ということもあり(?)子どものころから満奇洞や井倉洞によく行っていました。
※満奇洞は横溝正史の『八つ墓村』の撮影のロケ地になったことでも有名。

また過去には旅先でも秋芳洞や龍河洞など有名な鍾乳洞にも行ったことがある。
どうもこう鍾乳洞というのは身近に存在する冒険ができる場所というカンジがして昔から好きなのである。

ちなみに日原鍾乳洞の場所はこの辺。

JR青梅線の終点である奥多摩駅からさらに山のほうに10.3kmくらい進んだところにある。
一応奥多摩駅から1-2時間に1本くらいはバスが出ている模様なので、公共交通機関でアクセス可能です。

まあ自家用車で行くのが一般的なのかも。ただ、日原までの都道204号線はかなり狭く、車同士ですれ違うのが難しい部分もあった。
さらに、鍾乳洞の入口より先の道路が落石の影響で全面通行止めになっていて、そこにある大駐車場が使えないため、限られた駐車場に止めなければならず、場合によっては1時間以上待ったりすることもあるとのこと。実際当日も結構な台数が待ってた。(自分はバイクだったので先に通してもらえた)そういう意味ではバイクで行くのはおすすめかと。

あとは自転車の人も結構いたかなあ。もし自転車で行く場合はトンネルが暗いのでしっかりライト等の準備をされたほうがよいと思われます。

当日の話

昼前くらいに都内を出て、外環道(C2)~関越道~圏央道で青梅ICへ。
その後は国道411を使って西へ進みます。

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途中の鳩の巣あたりで見つけた釜飯屋にピットイン。

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山菜釜飯、俺好みのもの。

HOME


そこから奥多摩までいって、都道で日原まで。
日原集落まではマジで何もなくて山の中をひたすら走るんですが、日原周辺は集落になっていて、結構家もあって驚いた。


日原鍾乳洞の駐車場から入口のほうに行くと、こんな感じで岩山がそびえてる。
あー、これは信仰の対象になるわ、うんってカンジの山ですね。
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写真だと伝わりにくいかもしれないけども、かなり迫力があります。

そして入口へ。
めちゃくちゃ風が吹いていて涼しい。
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家族連れの子どもが「寒すぎー!」と叫んでいました。

中はこのようにライトアップされている部分もあり幻想的です。
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鍾乳洞全体としては結構長くて、全部見て回るのに3-40分はかかるレベル。
あとアップダウンがかなり激しいのと、水が滴っているので、ハイヒールとか滑りやすい靴は絶対やめたほうがいいかと。あと女性の方はスカートも微妙かも。

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ええー、弘法大師こんなところまで来てたの…。さすがに健脚すぎるでしょ。

道路を挟んで鍾乳洞の反対側には一石山神社という神社がありました。
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おそらく周辺の石灰岩の山を信仰の対象としているのでしょう。

これは鍾乳洞の前の川。水流は早め。
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東京とは思えない自然豊かな場所で最高だった。


そういえば、埼玉側に抜けられるわけでもない日原になぜ集落があるのか不思議だったのだけど、この地域には奥多摩工業という会社があり、その会社が日原の豊富な石灰石を元にセメントを作っていて、その作業員が昔は多かったんじゃないかなあという在りし日の日原に思いをはせた。
実際、奥多摩駅についてはWikipediaの記述でも次のように書かれている。

かつては2番線の奥に貨物ヤードがあり、隣接する奥多摩工業の工場から川崎方面に向かって石灰石を発送していた。また、過去には東京都水道局小河内線(現・奥多摩工業水根貨物線)と接続していた。
奥多摩駅 - Wikipedia

その奥多摩工業の遠景がこちら。

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山の中に工場がヌッととあらわれてかっこいい。

都民でも都心に住んでいるとなかなか奥多摩とか行く機会はないと思うけど、また違う東京の姿が見えてくるので面白いですね。

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映画『シン・ゴジラ』感想

※当然ネタバレ含むので観てない人は観てからでお願いします。



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映画『シン・ゴジラ』公式サイト

シン・ゴジラ、めちゃくちゃよかった。よすぎて既に2回観てるし、多分3回目もどこかで観る気がする。

よかったところが多すぎて何から書けばいいか迷うけど、いろんな背景とか前提とか抜きにして、エンタメとして完成度が高かったなあと思う。
多分、庵野作品もゴジラシリーズもまったく見てこなかったって人でも楽しめるようなストーリー演出になってるので見て欲しい。

逆にエヴァ見てて「ちゃんとまとめられるのか?」ってなってる人もTVエヴァのラストと違ってしっかりまとまってるの見て欲しい。

というか全国民に見て欲しいですね。正直。

特に「無人在来線爆弾」のシーンは必見なのでお願いします。

ゴジラへのリスペクト

個人的にはやっぱりこれまでのゴジラシリーズ、特に初代ゴジラをリスペクトをしていたところが一番よかったなあと思う。

リスペクト、というのは例えば伊福部サウンドをそのままBGMとして使ってるというのがまずあって、いろいろ名曲が使われている中でもやはりヤシオリ作戦開始とともに使われる「宇宙大戦争」は激しく興奮した。これ聴くためだけでも映画館で観る価値はあると思う。
あとはオープニングも初代ゴジラのオープニングに合わせてるし、エンディングの「ゴジラ」「三大怪獣・地球最大の決戦」「怪獣大戦争」「ゴジラVSメカゴジラ」の4連続もテンション上がる。

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※「宇宙大戦争」や「怪獣大戦争」のようなマーチが好きな人は伊福部昭特撮マーチ集っていうCDを買って欲しい。まあだいたい品切れなので、中古CDショップなどで見つけたらぜひ購入を。

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今作のサントラはこちら。即購入しましょう。

他にもマキ博士の出身が初代ゴジラで最初にゴジラが上陸する大戸島だったり、東京湾を漂っている船がグローリー丸、つまり初代ゴジラで海に引きずり込まれる“栄光丸”をオマージュしているなど、ファンならニヤリとするようなネタも散りばめられています。

ただ、そういった表面的なリスペクトだけでなく、初代ゴジラの精神性に対するリスペクトも非常に強く感じられた。

3.11後の日本

そもそも初代ゴジラが制作された1954年というのは、第二次世界大戦・太平洋戦争が終わった直後であり、そういった色香を漂わせた作品である。実際本多猪四郎監督も戦争が原体験になっているようなことを言っていたと思うが、救護所のシーンの生生しさなどはまさにそれを物語っている。

2016年の日本映画として、戦争をテーマにするというのは、なかなかリアリティが感じにくく難しい。
だが、「シン・ゴジラ」では東日本大震災をテーマとして描いているが、これがかなりリアリティがある。

まずはなんといっても最初の政治家たちによる初動対応がまさに3.11のそれ。作業服を着て記者会見するのとか(意味あるの?)まんま過ぎる。
TwitterとかYoutubeの映像が流れるのもあえての演出なんだろうなと思う。あとはテロップとかもそれっぽいし。
ゴジラ第二形態が通り過ぎた後の蒲田も、津波が襲った後の東北の映像を思い出すし。
あとはゴジラを凍結させたものの、あれその後どうするの?っていうのは福島第一原発の現状にそっくりそのまま言えることだったり。

だから多分、面白い映画ではあるけど、海外ではそれほどヒットしないのではないかなとも思ったりする。あの時の日本を体験していない人にとっては、なにこれってなるだろう部分も多いから。(ついでに言うとアメリカや露中を悪者として描いてる部分もあるし)

エヴァとの関連

そうそう、オタクなのでエヴァについても触れておくと、見方によってはあれはエヴァだよなともなる。例えばヤシオリ作戦というのは、なんの説明もないがスサノオノミコトヤマタノオロチに飲ませた「八塩折之酒」から来ているらしい。ゴジラヤマタノオロチに見立てているわけですな。ちなみに特殊建機部隊がアメノハバキリというのもヤマタノオロチを退治した剣の名前。でもエヴァを見ている我々からすると「ヤシマ作戦じゃん」としか思えない。
というかところどころDECISIVE BATTLE(パターン青になる時によく使われるアレ)を使うせいで巨災対巨大不明生物特設災害対策本部)がNERVにしか見えないし。

一応ヒロイン的な尾頭ヒロミとカヨコ・アン・パターソンという対照的な二人の女性も出てくるんだけど、位置づけとしては綾波とアスカなんだよなあ。どう見ても。
ということは余貴美子さん演じる花森防衛大臣ミサトさんということか!?

リアリティの追及

本作の特徴としては徹底的なリアリティの追及というのがある。
政界のシーンの首相官邸の様子などは、もちろん取材もしているそうだが、執務室など極秘スペースに関しては安倍首相のブログなどから類推した間取りをセットにしているとか。
自衛隊にも取材をしていろいろと聞いているそうなのだけど、それでも教えてもらえない部分については「これとこれだとどっちが近いですか?」のような聞き方でリアリティを持たせにいったそうだ。
そういったリアリティの追及が、映画の迫真さを増していると思う。詳細については、パンフレットなどを読むと詳しく書いてるので皆さん買いましょう。

全体的な感想

まあいろいろと書いてきたけど、邦画でこういう作品が現れてくれて嬉しいというのが感想ですね。

アメリカ映画が何がすごいって、今年だと『キャプテン・アメリカ』『ズートピア』なんかがそうなんだけど、ふつーにエンターテイメントとして成立させつつも、テロや人種差別のような、アメリカ社会においてホットなテーマをしっかり描いているというのが本当にすごいと思う。もちろんそうじゃない映画もあるけど。

ゴジラシリーズでいうと、1984ゴジラは冷戦を描いていたり、ヘドラなんかも作風自体は賛否両論ありつつも、環境問題について描いていたりなど、そうやって社会と映画が向き合ってきた。

日本映画でそういうのって最近ありますかね?
あったら教えてほしいんですけど、自分が観た中ではあんまりないと思っていて、「ウケる要素」を詰め込んで映画の形をした何かを作っているだけになりつつある。
シリアスな犯罪事件モノがヒットしたらそういうのばっかり作ったり、ヒットしたテレビドラマの映画を劇場版にしたり、人気のあるアイドルを起用したり。そういうのも嫌いじゃないけど、そればっかりもなあという。

シン・ゴジラでも東宝としては恋愛要素を入れようとしていたみたいで卒倒しそうになった。

我々としては恋人がいたほうがいい、長谷川博己さんと石原さとみさんは元恋人にしましょうとか言ったんですけど、庵野さんはそういうのどんどん排除していって、人物たちのバックボーンは描かない脚本になりました。
東宝はなぜ『#シン・ゴジラ』を庵野秀明氏に託したか〜東宝 取締役映画調整部長・市川南氏インタビュー〜(境治) - 個人 - Yahoo!ニュース


あとなんというか、マキ博士の言葉じゃないけど、「好きにする」って重要なんだなあと思った。もちろん会社的な縛りはいろいろあったと思うけど、庵野監督、完全に好き放題やっとるやんけと。
庵野監督でいうと、新劇場版ヱヴァンゲリヲンの最終作が全然公開されなくてもはやネタになりつつあるけど、まあもはや個人的には別にしょうがないなと思っていて、むしろ半端な作品にするぐらいならしっかり時間かけて好きなもん作ったらええ、ワシらはいつまでも待っとるわいという気分になってる。

それはやっぱり、クリエイティブな仕事というのは創作者の内部から出てくるものだったり、創りたいという気持ちベースで進めないといい仕事はできないと思うから。スケジュールドリブンでカスみたいなもの産み出しても誰も幸せにならない。

自分はいわゆるクリエイターみたいな職種ではないけど、そういう仕事でもやっぱりやらされてる仕事だといい仕事できてなくて、逆にわりと好きにやってる案件はうまくいってたりするもんなあと。俺も好きにしたい。

絶対に買う。

TOHOシネマズ新宿のサイン入りポスター

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新宿で撮ったやつ。一応載せておく。